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共感とタスク分析

UIデザイン|2020年10月06日

2020年10月06日
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UIデザインで最初の課題は、タスクの分析です。

ユーザーは、どんなタスクをUIを通して実行しようとしているのでしょう。
どんなUIがあれば、ユーザーのタスクを解決できるのでしょうか。

基本的にタスクの洗い出しはインタビューを通して行います。
直接、ユーザーに話を聞いたり、観察しながらタスクを見つけます。

WEBサイトを制作する場合は必要コンテンツになるでしょう。
ユーザーがWEBサイトを使って何かタスクを実行するわけではありません。
WEBサイト制作の場合はタスクを「必要コンテンツ」に置き換えてみてください。

では、どうやってタスクを洗い出せば良いのでしょうか。
今回は、インタビューを通してタスクを見つける方法をお伝えします。

ユーザーを見つける

まず、タスクを聞き出すためのユーザーを集めましょう。

大体5名〜8名ほどに聞けると最適ですが、少なくてもOKです。
ただ、最低2〜3名は聞ける必要があります。

集め方はSNSでも、人づてでも構いません。
直接の知り合いで、最適な人がいれば声をかけてください。
すでにサービスがあるなら、ユーザーにお願いするのが一番です。

とは言っても、適当に集めれば良いというわけでも無いのです。
タスクを聞き出す対象ユーザーは、下記を満たすようにしましょう。

本当のユーザーに限りなく近い、またはユーザー本人であること

まったく関係ないユーザーを対象にしても、無意味です。
本物のユーザーを集めるようにしましょう。

まだリリース前のサービスなら、ユーザーに近い属性を持つ人です。
イメージするセグメントに限りなく近い人物を探してください。
家族や友人から適当に選んだところで意味はありません。

開発メンバー以外で見つけること

よく手間を避けて身内同士でインタビューしてしまうことがあります。
自分たちも使うのだから、自分たちもユーザーじゃないかと。

しかし、こうした考えは無意味です。
先入観や関係性、すでに持っている知識が影響してしまうからです。
本当のユーザー視点までは、到達できません。

必ず、身内で済ませず、本物のユーザーに声をかけてください。
本物の情報を引き出しましょう。

セグメントを明確化すること

年齢、性別、住まい、年収などセグメントを明確化しましょう。
自分たちのサービスに適切なセグメントは、すでにわかるはずです。

サービスを作ろうと思えば、確実に一度は考えることですから。
運営しているサービスであれば、すでにセグメントは明確でしょう。

セグメントが合えば、的確なタスクを得られます。
より詳細なデータを取ることができるでしょう。

スクリーナーを作ってみる

スクリーナーとは、ユーザーを選ぶ時に使う簡単なアンケートです。
簡単なアンケートを取ることで、そのユーザーが適切なのか分かります。
例としてメモアプリのスクリーナーを考えてみましょう。

  • メモアプリを2日に1度以上活用していますか?
  • 仕事のためにメモアプリを使っていますか?
  • 1年以上、メモアプリを使っていますか?

このようにスクリーナーを使って適切な人だけ選ぶこともできます。
上記の場合であれば、すべて「YES」の人を対象にすれば良いでしょう。
スクリーナーを使うことで、さらに理想に近いユーザーを集められます。

適切なインタビューの相手を見つけるには、どんな質問をすれば良いでしょう。
何よりも自分自信の頭で考えることが大事です。
状況やプロジェクト内容によって、聞くべき内容も変わるためです。

何を聞けば、最適なユーザーを見つけ出せるでしょうか。
じっくりと考えてみてください。

事前準備

協力してくれるユーザーを集めたら、インタビューの準備をはじめましょう。
タスク分析インタビューにおいて、圧倒的に重要なのが準備です。
しっかりと準備をしていないと、適切なインタビューができません。

当日、頭が混乱してしまったら、無駄な時間を過ごしてしまいます。
せっかく時間をとってもらうのですから、最良のインタビューにしましょう。

考えていることを書き出す

まず、自分が今、対象のUIについて考えていることを書き出しましょう。
これから作る解決案を「それ、すでにやってる」と言われないためです。

インタビューをして、案を考えた時、すでに試した物だとしたら。
すべての努力が水の泡になってしまいますよね。

新しく作るにしてもそうです。
すでに自分で思いついていることもあるでしょう。
せっかくインタビューをするのです。
思いつく以上の価値を見つけ出さなければなりません。
または、思いついたことの裏付けを得る必要があります。

だからこそ、考えていることを書き出すのです。
何を自分がわかっていて、何がわからないのか明確にしましょう。
新しいヒントを見つけてくるきっかけになります。

目的を明確化する

今回の軸となる目的を決めましょう。
UIひとつとっても、目的は複数あります。

例えば、WEBサイトを作っていて売上を上げたいのか。
それともアプリを作っていて、使いやすくシンプルにしたいのか。
作る対象によっても目的は、その都度異なります。

目的によってインタビューの内容も異なってくるでしょう。
事前に何が目的なのか、明確化しておいてください。

記録する道具を用意する

インタビューを行う時、記録する道具は複数必要です。
紙とペンだけでは、その時の状況を明確に覚えていられません。

例えば、ユーザーが「素晴らしいですね」と言ったとしましょう。
人には「素晴らしい」という言葉1つとっても機微があります。

つまらなさそうに素晴らしいと言ったのか。
それとも心の底から素晴らしいと言ったのか。

人の口調や表情に出る意思表示は、時間が経つほど忘れがちです。
確実に記録するために、道具は下記の4つを用意しましょう。

  • 紙とペン
  • ビデオカメラ
  • 音声レコーダー
  • 写真カメラ

紙とペンは、思考を整理しながらメモを取るため。
映像は、すべてを残すため。
音声は、声の機微を読み取り、仲間にも共有しやすくするため。
画像は、資料などに使い、その時の様子を即座に思い出し伝えるため。
可能な限りこの4つで記録し、特に動画は残しておきましょう。

インタビューガイドを作る

ぶっつけ本番でインタビューの内容を考えるわけではありません。
もちろん、台本を考える必要があります。
どんな質問をするか、予めガイドにまとめましょう。

質問のポイントは下記の5つです。

1. 自己紹介と今日の説明
例 : 担当の佐々木です。(自分の自己紹介を挟む) 今日は(本日の流れ)というスケジュールで進められたらと思います。よろしくおねがいします。

2. 相手のバックグラウンドをよく知るための質問
打ち解け、より深くユーザーのセグメントを認識する意味も含め、相手の情報で知りたい内容を引き出す。仕事でも趣味でも。

3. サービスのコンセプトをどう感じたか引き出す質問
サービスについて改めて認識を深めること。そして、率直な意見が欲しい。

4. 今、同ジャンルのサービスを使う時は、何を使っているかの質問
今回のサービスが解決しようとしている問題に遭遇した時、どんなアプリ等を使って解決しているか引き出す質問。

5. 使っているサービスに対して使いづらい点や使いやすい点について

6. 理想的な問題解決の方法について
サービスが解決しようとする問題を、どう解決してもらえるのが最高か。

7. モックを使ってもらった質問
先入観を与えないために、相手の意見を引き出してから、最後に使ってもらう。

8. アプリで実現したいタスクについて
ここまで考えを深め、打ち解けてきたので最も大事なタスクを聞く

9. どんなUIにすべきか、より深くブレインストーミング

10. 今までのインタビューで、さらに深く聞いておきたいこと

11. しめくくりの言葉
大変有益な内容でした。ありがとうございました。

以上の流れを参考に、インタビューガイドを作ってみましょう。
もちろん、あくまでも参考ですので、カスタマイズしても構いません。

プロジェクトの状況によっても聞く内容は大きく異なります。
大事なのは、どんな質問が今必要なのか自分の頭で考えることです。

その都度、引き出しておきたい情報を、自分の頭で考えましょう。

参加者の性格やバックグラウンドを理解する

インタビューの前に、相手の特徴について把握しておきましょう。
共通の話題が見つかるかもしれませんし、打ち解けるきっかけにもなります。
インタビューでは、いかに相手を知るかが大事です。

知るべきは、決してインタビューの内容だけではありません。
相手の背景にある物語を知ることで、より深く解答を理解できます。
また、インタビュー中に共通の話題などで打ち解けることも容易にします。

参加者のバックグラウンドを事前に知っておきましょう。
さらに知りたいことがあれば、本番でも聞いてみてください。

インタビュー本番

いよいよ本番当日です。
インタビューの開催場所については、可能な限り「相手の場所」にしましょう。
「オフィスやカフェなどに来てもらった方が良い」と考える人も多いはずです。
しかし、情報やヒントは「相手の場所」に落ちているものです。

例えば、いつもの作業デスクや、いつものオフィス。
自宅のリビングや、作業部屋。
コワーキングスペースも含め、情報の宝庫です。

インタビュー中に相手が日常的に使う道具に思い当たるかもしれません。
抱える問題を解決するツールがそこにあるかもしれません。
それが、運んでくるのは億劫なツールでも、すぐ確認できます。
相手がいつも活用している環境だからこそ、数多くの情報があるのです。

例えば「いつもこれをする時には、あの道具を使う」という場合。
あの道具は大抵「いつもの場所」にあるものです。
来てもらった場合、そうしたツールを実演してもらえません。
そして、必要なものはインタビュー中、突発的に現れるものです。

なるべく相手の場所に足を運んでインタビューをしましょう。
来てもらうよりも遥かに数多くの情報を得ることができます。

ラポールの構築

単純に言えば「心を開かせて信頼感を得る」ということです。
打ち解ける現象全体を総じてラポールの構築と呼びます。

まず最初にすべきことはラポールの構築です。
心を開いてもらって、信頼してもらわなければ、本音は引き出せません。
だからこそ、ガイドの最初で、相手について尋ねるのです。

お互いのことを話して、他愛もない話題で場を和やかにします。
むしろ相手が話す事自体を楽しいと思ってもらう必要があります。
最初にラポールを構築できれば、インタビューは何倍も有益になります。

相手に話してもらうようにする

よくインタビューと言いながら、自分ばかり話してしまう人がいます。
作ったUIやサービスの良さを話したり、ユーザーサポートをしたり。
もちろん啓蒙活動やサポートは大事なのですが、今ではありません。

インタビューは、有益な情報をいかに引き出すかがポイントです。
いくら自分が話したところで、意味がありません。
啓蒙やサポートをするのは、帰り際、多少なら良いでしょう。
しかし、サポートだけして何も得られないのでは本末転倒です。

今回はインタビューの場なのです。
いかに相手から情報を引き出すかに徹しましょう。

ただ、もちろん心象を良くし、信頼感を得られる程度ならOKです。
ラポールの構築に繋げられるなら、サポートも間違いではありません。
しかし、やりすぎてはいけないということです。
信頼感を得られたなら、以降は本題に入りましょう。

誘導しない

インタビューをしていると、ある言い回しを使うことがあります。
それは「こうなんじゃないですか?」と相手の意思を誘導する言い回しです。

本人は、そういうつもりでは無いのかもしれません。
ところが「こうじゃないですか?」と言われた相手からするとどうでしょう。
気の強い人なら「いいえ、違います」と言えるかもしれません。
しかし、一般的な人なら「そういう時もありますね」と返すでしょう。

もしかすると、その一言で、意見を変えるかもしれません。
逆の意見を持っていても「そうかもしれない」と洗脳されてしまうのです。
誘導的な言葉を使ってしまうと、結局何も本音を引き出せません。
誘導の言葉は一切使わないようにしましょう。

余分な情報を引き出す

インタビューで大事なのは、用意したガイドの答えだけではありません。
ガイドは、プレゼンテーションのスライドと同じようなものです。
筋道はある程度決めるものの、絶対ではありません。
そこから逸れることで、むしろ重要な情報を得るきっかけになります。

本題を軸として、話を膨らませましょう。
有益な内容であれば、横道に逸れても構いません。
気になったことは、どんどん深堀りして質問しましょう。
むしろ、大筋から膨らませた情報こそ本音にたどり着いたりもします。

実際にやって見せてもらう

直接、操作を見せてみてもらうのは、最も効果的な方法の1つです。
まだ出来ていないUIの場合、モックアップを持っていきましょう。

ペーパープロトタイプという方法もあります。
簡易的に紙にUIを書いて、使うシミュレーションをしてもらうものです。
がっちり作り込む必要はなく、ペーパープロトタイプ程度で十分です。

簡単に触れるように作った上で、実際に操作してもらう。
その操作を見ていることで、様々な気付きがあるはずです。

もし無ければ、今使っているアプリの操作を見せてもらうことも出来ます。
そして、いつもしている操作を、同じように試してもらい、観察します。
どこで指が止まるのか、どこで視点が止まるのかなど、細かく観察しましょう。

そして、気になった操作があれば、なぜそうしたかを訪ねてください。
自分の操作を言語化してもらうことで、UIの改善点が見えてきます。

将来の変化を話あう

10年後、今話をしているUIが、どうなっているか議論してみてください。
10年後のUIと今のUIが同じ内容なはずはありません。
どこかで大きくアップデートされ、さらに進化しているはずです。
その進化の先がどうなっているか、議論してみましょう。

人は「10年後」のように具体的な時期を示されると、想像力を発揮できます。
「より便利にするには?」と言われると、イメージが沸かないかもしれません。
しかし、SF映画のように未来を想像すると、思考が自由になるものです。
ぜひ、将来のUIについてブレストしてみてください。

レポートからタスクを分析する

インタビューが終わったあと、手元には4つ、記録が残っているはずです。
メモ、映像、画像、音声の4つです。

この4つと自身の記憶を元に、タスクを抽出していきます。
情報は雑多なままだと、具体的にはなんの役にも立ちません。
整理整頓と可視化を進めて、はじめて価値が出るのです。

記録データを改めて見返す

まず、記録されたデータをじっくりと見返しましょう。
インタビューの記憶や考えたことを、思い出しながら進めます。
改めて見ることで、当日は気付けなかったことに気付けるかもしれません。

インタビューしている姿を第三者の視点から見ると、より冷静に分析できます。
しかも、何度でも見返せるので、落ち着いて見れるはずです。

見返すのは、メモと映像だけで構いません。
画像と音声は、資料の作成や、移動中などに使います。
チームメンバーと共有する際も、音声だと素早く共有できるでしょう。

タスクをリスト化する

記録データを見返しながら、UIで実現すべきタスクを考えてください。
思いついた順からどんどんリストにしていきましょう。

大事なのはリスト化するということです。
タスクリストとして、実現したいことを書き込んでいきます。
リスト化することで、何を作れば良いか具体的になります。

リスト化するまでは、何を作ればいいかさえ分からないものです。
視覚で明確に視認できるようになって、やっと具体性が出ます。

リストにするという作業は、最も簡単に思考整理できるフレームワークです。
他にも具体性を見出だせない情報があれば、リストを活用してみましょう。

リスト化したタスクに優先順位をつける

最後に、リスト化した情報を重要度別にランク付けします。
重要度は、実際にリストをレイアウト化する時の参考になります。
もし優先順位が無い場合、UIデザインを作る時に迷うでしょう。

どんなUIであっても、UIデザイン出来るエリアは有限です。
ディスプレイであれば、ディスプレイのサイズ内。
ハードウェアであれば、ハードの範囲内で作る必要があります。
どんなタスクが最重要か分かれば、自ずとUIの配置も決まるでしょう。

大事なものは目につきやすく、大きく配置。
重要度が低ければ小さく表示しても問題ありません。
レイアウトを作る時に、優先順位は配置の基盤として役立ちます。

それではタスク分析についてはここで終わりにします。
ぜひ、ご自身でインタビューを試してみてください。

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ウエヤマ ショウタ

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